• 今回は味噌の”原料による分類”をご紹介いたします。

    日本の食品または加工食品の製品には「日本農林規格=JAS」が設定されていることが多いですが、味噌にはJAS規格がなく、明確な基準がない食品であります。なぜなら味噌は種類が多く、規格を設定するのが困難であること、非加熱の味噌は酵母や乳酸菌が生きたまま存在していて、出荷後栄養成分が変化すること、規格の基準となる科学的な分析値を維持することが難しいのが理由です。

    全国にはたくさんの味噌が存在し、正確な商品数は把握されておらず、分類についても曖昧であります。JAS規格はありませんが、「味噌品質表示基準」などの法令によって、以下の原料による4種類に分類に分類することができます。先ずは、味噌の分類のもっとも基本となります”原料による分類”をご紹介しましょう。

    【米味噌】  

    米を原料とする米麴を用いて、大豆と塩を混ぜて作る味噌。麹の割合によって、甘味噌、甘口味噌、辛口味噌に分かれます。日本で生産される味噌の約80%を占める最もポピュラーな味噌で、味噌汁や様々な料理に適しています。

    ※米麴

    米味噌(粒)

    麦味噌】

    大豆と塩、麦(大麦・裸麦)を原料とした麦麹を用いた味噌。特有の香りと旨味があります。甘口と辛口があります。もとは農家の自家用味噌として作られたため、「田舎味噌」とも呼ばれています。主に大麦の生産地である九州地方や、四国・中国地方でつくられるのは甘口、関東の麦味噌は辛口です。

    ※麦麹

     

      

    麦味噌(粒)

    【豆味噌】

    豆麹と塩だけで作られる味噌。熟成期間が長いのと、酵母や乳酸菌による発酵作用が少ないので濃い赤色をしていて味は濃厚。最も古くから作られてきた味噌です。発祥の愛知、岐阜、三重県、のみで作られ、八丁味噌、名古屋味噌、三州味噌、たまり味噌はこの一種。

     

    ※豆麹

    ※豆味噌

    【調合味噌】 

    二種類以上の味噌を組み合わせて使う味噌ですが、産地の異なる味噌を合わせることで、より一層コクが出て、味噌の美味しさを引き出すことができます。昔から「味噌は遠いものをあわせる」と言い伝えられ、距離の離れたところで作られた味噌ほど、その風味や味も異なるわけで、それらを合わせることにより、お互いの風味の極端な特徴が打ち消され、不足していた風味まで補い合います。

    調合みそ(赤だし)

    すべての味噌は大豆から作られて、麹の種類が味噌の名前になっているということがわかりましたね。また米味噌だからといって、すべてが同じ味、風味ということもありません。塩加減や麹歩合によって差が生じます。塩加減や麹歩合について、さらには味(甘・辛)についての分類を次回ご紹介したいと思います!