• こんにちはみそソムリエの川辺です☆彡

    今日は味噌において、大豆はどのような役割をするのか調べてみました。

    大豆は味噌や醤油、納豆、豆腐など日本人にとって大変馴染みのある食物です。大豆は旨味成分を作る役割をします。なので味噌の出来栄えは大豆の善し悪しが左右します。良い味噌を醸造するためには、良い原料を使用することが必須条件ということですね。

     

     

     

    では美味しいお味噌になる素質を持った大豆とはどのような大豆なのでしょうか。

     

     

     

     

     

    それは、まずは国産であること。国産大豆は炭水化物やたんぱく質のバランスが良く『糖質の多い大豆の品質』であります。海外産の糖質の少ない大豆の品種では、甘みもコクもない味噌もどきなものができてしまいます。美味しい味噌には必ず糖分の多い大豆を使うことが甘く、コクのあるお味噌に仕上がります。国産でも大粒のもの、煮上がりが早く済むという理由で収穫から1年以内のもののほうがおすすめといわれています。大粒の方が大豆の皮の割合が少なくて済んで、雑味が減ります。

     

     

     

    日本の大豆が優秀なことは世界でも有名で、明治時代初年、ベルギーの首都ブリュッセルで開かれた万国博覧会に出展したところ、これを分析した海外の学者があまりに豊富なたんぱく質の量に仰天し、『畑の肉』と評価したのは有名な話しです。大豆の表現する代表的なキャッチコピーとして有名ですよね。

     

     

     

     

    炭水化物やたんぱく質の量以外でも大豆の吸収性の良さも影響します。どんな大豆でも長時間煮るとすぐにやわらかくはなりますが、色が悪くなる、たんぱく質が変質するなどの理由で好まれてません。吸収性を左右するのは皮の厚さですから、皮の薄いものが味噌用大豆とした適していることになります。

     

     

     

     

     

    大豆のへそのいろも大切です。大豆のへそとは収穫される前に茎と繋がっていた部分です。

    大豆はこのへそを通じて茎から養分を受け取り、さやの中で育っていました。まさに胎児と母体のような関係といえましょう。じつはこのへその色が味噌にとって異物混入と間違えられやすいので、いろの濃い味噌以外ではどの味噌メーカーでも色の白い大豆を使います。この他にも、粒が大きい、香味が豊か、煮上がったあとパサパサ間がないことなどが、味噌作りに適した大豆の条件としてあげられます。

     

     

     

     

     

     

     

    『畑の肉』と呼ばれた日本国内で生産された大豆ですが、日本の流通する味噌の全体量からすると、ほんの10%にすぎません。これは絶対量が不足しているからであり、残りの90%は輸入に頼らざるをえないのが現状です。主な輸入先は、アメリカ、カナダ、そして今ではブラジルからも輸入されていますが、遺伝子組み換えをしていないものに限られています。かつては中国産大豆が国産に次いで味噌作りに適しているという理由で大量に輸入されていましたが、中国経済の発展に伴いい穀物政策の影響で中国大豆の価格が変動し、さらに原産地を気にする消費者も多く、輸入量は減っています。

     

     

     

     

     

     

     

    どんなものにも当てはまることではあると思いますが、美味しい味噌を作るための大豆選びは、素材と鮮度の良さがとても重要だということがわかりました。最後まで読んで頂きありがとうございます☆彡

    参考資料:味噌大全 渡邊敦光